呼吸器内科

【大阪市の内科】痰がからむ咳に使う「去痰薬」とは?

「痰がからんで咳が出る」
「胸やのどに痰が残ってスッキリしない」
「風邪はよくなったのに、痰だけが続いている」

このようなお悩みはありませんか?

痰がからむ咳では、咳を無理に止めるだけでなく、痰を出しやすくする治療が大切になることがあります。今回は、痰を出しやすくするお薬である「去痰薬」について、錠剤・粉薬・シロップ・ドライシロップ・漢方薬も含めて、わかりやすく解説します。

去痰薬とは?💊

去痰薬とは、気道にたまった痰を出しやすくするお薬です。

痰は、気管支や肺などの気道で作られる分泌物です。風邪、気管支炎、喘息、COPD、気管支拡張症、副鼻腔炎による後鼻漏など、さまざまな原因で痰が増えたり、粘り気が強くなったりします。

去痰薬には、主に次のような働きがあります。

・痰の粘り気をやわらげる
・痰の性状を整える
・気道の分泌を調整する
・痰を外へ運ぶ働きを助ける
・痰を出しやすい状態にする

「痰がからんで咳が出る」場合には、咳止めだけでなく、去痰薬を使うことで症状が楽になることがあります。

咳止めと去痰薬の違い 🤔

咳止めは、咳そのものを抑えるお薬です。
一方で、去痰薬は痰を出しやすくするお薬です。

痰が多い状態で強く咳を止めすぎると、痰が気道に残ってしまい、かえって苦しく感じることがあります。そのため、痰がからむ咳では「咳を止める」だけでなく、「痰を出しやすくする」ことも大切です。

代表的な去痰薬の種類と薬剤名

① カルボシステイン

代表的な薬剤名:
ムコダイン®、カルボシステイン錠、カルボシステイン細粒、カルボシステインDS、カルボシステインシロップ

カルボシステインは、痰の性状を整えて、痰を出しやすくする代表的な去痰薬です。

痰がネバネバして出しにくいときや、風邪・気管支炎のあとに痰が残るときなどによく使われます。小児では、ドライシロップやシロップが使われることもあります。

また、鼻水がのどに落ちる「後鼻漏」や慢性副鼻腔炎が関係している場合にも使用されることがあります。

剤形の例

・錠剤
・細粒
・ドライシロップ
・シロップ

ドライシロップは、水に溶かして飲むことができる粉薬です。お子さんや錠剤が苦手な方に使いやすい場合があります。

② アンブロキソール塩酸塩

代表的な薬剤名:
ムコソルバン®、ムコソルバンL®、アンブロキソール塩酸塩錠、アンブロキソール塩酸塩徐放カプセル、アンブロキソールDS、アンブロキソール内用液

アンブロキソールは、気道の分泌を調整し、痰を外へ運ぶ働きを助ける去痰薬です。

痰がからんで咳が出るとき、気管支炎、喘息、慢性気管支炎などに伴う痰で使われることがあります。

ムコソルバンL®のように、1日1回タイプの製剤が使われることもあります。飲み忘れを減らしたい方や、生活リズムに合わせて服用しやすい場合があります。

剤形の例

・錠剤
・徐放カプセル
・ドライシロップ
・内用液

内用液は液体のお薬で、錠剤や粉薬が飲みにくい方にも使いやすいことがあります。

③ ブロムヘキシン塩酸塩

代表的な薬剤名:
ビソルボン®、ブロムヘキシン塩酸塩錠、ブロムヘキシン細粒、ブロムヘキシンシロップ、ブロムヘキシン吸入液

ブロムヘキシンは、痰をやわらかくして出しやすくするお薬です。

痰の粘り気が強く、胸にからむ感じがあるときに使われることがあります。内服薬だけでなく、吸入液として使用されることもあります。

剤形の例

・錠剤
・細粒
・シロップ
・吸入液

シロップは、お子さんや錠剤が苦手な方に使われることがあります。吸入液は、医師の判断でネブライザーなどを用いて使用することがあります。

④ フドステイン

代表的な薬剤名:
クリアナール®、スペリア®、フドステイン錠、クリアナール内用液

フドステインは、気道の分泌細胞の状態を整え、痰を出しやすくするお薬です。

慢性気管支炎、COPD、気管支拡張症など、慢性的に痰が出やすい病気で使用されることがあります。普段から痰が多い方や、痰が長引く方では、原因を確認したうえで治療を検討します。

剤形の例

・錠剤
・内用液

内用液タイプは、錠剤が飲みにくい方でも使用しやすい場合があります。

シロップ・ドライシロップはどんなときに使う?🧴

去痰薬には、錠剤だけでなく、シロップやドライシロップもあります。

シロップ

シロップは、液体のお薬です。

錠剤やカプセルを飲み込みにくい方、お子さん、高齢の方などに使いやすい場合があります。甘みがついているものもあり、比較的飲みやすいことがあります。

代表的な例:
・カルボシステインシロップ
・ブロムヘキシンシロップ
・クリアナール内用液
・アンブロキソール内用液

ドライシロップ

ドライシロップは、粉薬の一種です。
水に溶かして飲んだり、そのまま少量の水で服用したりすることがあります。

小児で使われることが多く、体重に合わせて量を調整しやすいという特徴があります。

代表的な例:
・カルボシステインDS
・アンブロキソールDS

ただし、シロップやドライシロップは、薬の種類や年齢、体重、症状によって使い分けます。自己判断ではなく、医師や薬剤師の指示に従って服用しましょう。

痰がからむ咳に使う漢方薬 🌿

痰がからむ咳では、西洋薬だけでなく、症状や体質に合わせて漢方薬を使うこともあります。

漢方薬は「痰の色」「痰の量」「痰の粘り気」「咳の出方」「体力」「冷えやのぼせ」「鼻水の有無」などをみながら使い分けます。

清肺湯

読み方:せいはいとう

代表的な薬剤名:
ツムラ清肺湯エキス顆粒など

清肺湯は、痰が多く出る咳に使われることがある漢方薬です。

痰の量が多い、痰がからんで咳が続く、気管支炎のような症状が長引いている場合などに検討されることがあります。

向いていることがある症状

・痰が多い咳
・粘り気のある痰
・痰がからんで長引く咳
・気管支炎のような咳

小青竜湯

読み方:しょうせいりゅうとう

代表的な薬剤名:
ツムラ小青竜湯エキス顆粒、クラシエ小青竜湯エキス細粒など

小青竜湯は、鼻水や水っぽい痰を伴う咳に使われることがある漢方薬です。

透明でサラサラした鼻水が多い、鼻水がのどに落ちて咳が出る、アレルギー性鼻炎や花粉症に伴って咳や痰が出る場合などに検討されます。

向いていることがある症状

・水っぽい痰
・透明な鼻水
・鼻水がのどに落ちる後鼻漏
・花粉症やアレルギー性鼻炎に伴う咳
・冷えを伴う風邪症状

竹筎温胆湯

読み方:ちくじょうんたんとう

代表的な薬剤名:
ツムラ竹筎温胆湯エキス顆粒など

竹筎温胆湯は、風邪やインフルエンザ、肺炎などの回復期に、咳や痰が残って眠りにくい場合などに使われることがある漢方薬です。

「熱は下がったのに、咳や痰が残っている」
「痰が多くて夜に眠りにくい」
「風邪のあとに体調がスッキリ戻らない」

このような場合に検討されることがあります。

向いていることがある症状

・風邪や感染症の回復期に残る咳や痰
・痰が多くて眠りにくい
・咳や痰が続き、体調がすっきりしない
・夜間に咳が気になる
・咳や痰が続き、体調がすっきりしない
・夜間に咳が気になる

漢方薬を使うときの注意点 ⚠️

漢方薬は「自然の薬」というイメージがありますが、副作用がないわけではありません。

特に、漢方薬には「甘草」という生薬が含まれているものがあります。甘草を含む漢方薬を複数併用すると、むくみ、血圧上昇、低カリウム血症などに注意が必要です。

また、体質や症状に合っていない漢方薬を長く続けても、十分な効果が得られないことがあります。

漢方薬を使用する場合も、自己判断で長期間続けず、医師や薬剤師に相談しながら使用しましょう。

痰のタイプ別にみた薬の使い分け

ネバネバして出しにくい痰

使われることがある薬:
・カルボシステイン
・アンブロキソール
・ブロムヘキシン
・フドステイン
・清肺湯

痰の粘り気が強い場合は、痰をやわらかくしたり、性状を整えたりする薬を使います。

痰が多い咳

使われることがある薬:
・カルボシステイン
・フドステイン
・清肺湯
・竹筎温胆湯

痰の量が多い場合は、痰が増えている原因を確認することが大切です。気管支炎、COPD、気管支拡張症、副鼻腔炎などが隠れていることもあります。

水っぽい痰や鼻水を伴う咳

使われることがある薬:
・小青竜湯
・カルボシステイン
・アンブロキソール

鼻水がのどに落ちる後鼻漏が原因で、痰がからむように感じることもあります。アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎の治療が必要になる場合もあります。

痰がからむときに受診した方がよい症状 🚨

次のような症状がある場合は、早めの受診をおすすめします。

・痰に血が混じる
・黄色や緑色の痰が長く続く
・発熱が続く
・息苦しさがある
・胸の痛みがある
・咳や痰が2週間以上続く
・夜間や明け方に咳が悪化する
・ゼーゼー、ヒューヒューする
・階段や坂道で息切れしやすい
・喫煙歴があり、咳や痰が長引いている
・高齢者や基礎疾患がある方で痰が増えている

痰が長引く場合には、気管支炎、肺炎、喘息、咳喘息、COPD、気管支拡張症、副鼻腔炎、肺結核、肺がんなどが隠れていることもあります。

痰を出しやすくする生活の工夫 🌿

お薬だけでなく、日常生活でも痰を出しやすくする工夫があります。

・こまめに水分をとる
・部屋を乾燥させすぎない
・喫煙を避ける
・加湿を心がける
・十分な睡眠をとる
・無理に強く咳き込みすぎない
・症状が長引く場合は早めに相談する

水分が不足すると、痰が粘りやすくなることがあります。脱水に注意しながら、こまめな水分摂取を心がけましょう。

まとめ

去痰薬は、痰を出しやすくするためのお薬です。

代表的な去痰薬には、カルボシステイン、アンブロキソール、ブロムヘキシン、フドステイン、アセチルシステインなどがあります。

また、症状や体質によっては、清肺湯、小青竜湯、竹筎温胆湯などの漢方薬を使うこともあります。

去痰薬には、錠剤だけでなく、シロップ、ドライシロップ、内用液、吸入液などさまざまな剤形があります。お子さん、錠剤が苦手な方、高齢の方など、それぞれの状態に合わせて選択します。

痰がからむ咳では、咳を止めるだけでなく、痰を出しやすくすることが大切です。ただし、咳や痰が長引く場合や、血痰、息切れ、発熱、胸痛などを伴う場合は、背景に呼吸器の病気が隠れていることもあります。

大阪市中央区・谷町四丁目駅周辺で、長引く咳や痰、息切れでお困りの方は、谷四かわい内科クリニックへお気軽にご相談ください。

当院では、症状や経過を確認し、必要に応じて胸部レントゲン検査、呼吸機能検査、感染症検査などを行いながら、原因に合わせた治療をご提案します。

谷四かわい内科クリニック」は、大阪メトロ「谷町四丁目」駅6番出口から徒歩2分、谷町六丁目駅から徒歩10分、天満橋駅から徒歩12分のところにあり、電車でのご来院が便利です。
 
 

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