結核・非結核性抗酸菌症

結核・非結核性抗酸菌症

咳が2週間以上続いている場合、結核かもしれません。結核は昔の病気というイメージが強いですが、現在も年間約1万人の感染者が日本で確認されています。また、結核と同じ抗酸菌に属する細菌が原因の「非結核性抗酸菌症」も近年、増加傾向にあります。
長引く咳や微熱、血の混じった痰などの症状がある場合は、結核や非結核性抗酸菌症の可能性があるため、早めの受診が大切です。

結核のセルフチェック

結核のセルフチェック

結核は風邪の症状に似ているため、適切な検査で結核菌感染の有無を確認しなければ、確定診断を行うことができません。
次の項目に当てはまる場合は、周囲の方への感染を防ぐためにも早めに受診してください。

  • 咳や痰が2週間以上続く
  • 微熱がある
  • 胸が痛い
  • 血が混ざった痰が出る
  • 急激に体重が減った
  • 寝汗をかく
  • だるい
  • 周囲に結核と診断された人がいる
  • 咳で血を吐いた

結核とは?
原因や症状について

結核とは?原因や症状について

結核は結核菌によって引き起こされる感染症で、おもに肺に影響を及ぼします。感染してもすぐに発症するとは限らず、身体の抵抗力が低下したときに症状が現れることがあります。
現在では薬で治療できるため、過度に恐れる必要はありません。発症時に適切に対処するためにも、病気について理解を深めておきましょう。

結核の原因

結核の原因

結核は結核菌による感染症です。感染者の咳やくしゃみに含まれる結核菌を吸い込むことで、空気感染します。
感染しても、通常は免疫により結核菌の活動が抑えられるため、発症する人は1割程度にとどまります。しかし、加齢や病気などで免疫機能が低下すると結核菌が再び増殖し、感染から数年後や数十年後に発症することもあります。

主な症状

主な症状

肺結核の初期症状は風邪に似ており、咳や痰、微熱、倦怠感などが続きます。進行すると、血痰や胸の痛み、体重減少、寝汗などの症状が現れることもあります。特に、2週間以上長引く咳は結核を疑うサインとされているため、注意が必要です。
また、結核菌は肺以外のさまざまな臓器にも感染することがあります。その症状は感染部位によって異なりますが、発熱、倦怠感、体重減少が共通して見られることが多いです。

検査方法

検査方法

胸部レントゲン検査やCT検査で結核が疑われる場合は、血液検査や喀痰検査などの追加検査を行います。血液検査ではインターフェロンγ遊離試験(T-SPOT・QFT)によって、結核菌感染の有無がわかり、発症していなくても過去に結核菌感染があれば陽性になります。
一方、痰や胃液の検査は発症を確認するための検査です。結核菌の有無を調べて結核菌が認められた場合は、確定診断が行われます。

治療法

治療法

結核の治療は、複数の抗結核薬を併用する薬物療法が基本です。代表的な薬剤には、イソニアジド、リファンピシン、ピラジナミド、エタンブトールなどがあり、通常6ヶ月以上の服薬が必要です。途中で服薬を中断すると耐性菌が発生し、治療が難しくなるため、医師の指示に従って最後まで服薬を続けることが重要です。
結核は基本的に入院治療が必要なため、当院で結核と診断された患者さんは、提携している医療機関へすみやかにご紹介いたします。

非結核性抗酸菌症とは

非結核性抗酸菌症とは

非結核性抗酸菌症とは、結核菌と同じグループの抗酸菌が起こす病気で「NTM症」とも呼ばれます。抗酸菌は自然環境に存在するため、農作業やガーデニングなどで感染することがありますが、結核とは異なり人から人へ感染することはほとんどありません。症状は咳や痰、血痰、微熱など結核と似ており、初期症状が少ないため健康診断で偶然見つかることもあります。
非結核性抗酸菌症の中でも特に多い「肺MAC症」は、胸部レントゲンやMAC抗体を調べる血液検査、喀痰検査などで診断されます。
当院では非結核性抗酸菌症の治療や経過観察、治療後のケアも行っています。

結核・非結核性
抗酸菌症のQ&A

Q.結核になりやすい人は?

結核は免疫機能が低下している人が発症しやすい病気です。免疫は食事や睡眠などにも影響されるため、日ごろから健康的な生活習慣を心がけましょう。

  • 高齢者

  • 乳幼児

  • 有病者(糖尿病、がん、HIV感染など)

  • 免疫抑制剤やステロイドを使用している人

  • 栄養状態が悪い人

  • 喫煙や過度な飲酒習慣、ストレスのある人

  • 結核患者と密接な接触がある人

Q.結核の予防方法はある?

結核は感染予防・発症予防・周囲への感染拡大の予防に努めることが大切です。

<感染予防>
・手洗い、うがい、マスク着用
・こまめな換気

<発症予防>
・健康的な生活習慣(栄養バランスのよい食事、適度な運動、禁煙など)
・BCGワクチンの接種(乳幼児の場合)

<感染拡大予防>
・定期的な健康診断
・早めの受診

Q.肺MAC症は完治するの?

肺MAC症は結核に比べて完治が難しい病気ですが、適切な治療で症状の改善や進行の抑制が可能です。治療は2~3年程度、薬物療法を継続します。治療をやめると再発する可能性もあるため、長期間の経過観察が必要です。また、軽症の場合はすぐに薬を使わず、定期的な経過観察だけを行うケースもあります。

咳がつらいときは
無理をせず
当院へご相談ください

咳がつらいときは無理をせず当院へご相談ください

咳が長引いている場合は、単なる風邪だろうと自己判断せずに、大阪市中央区にある「谷四かわい内科クリニック」の呼吸器内科へご相談ください。結核や非結核性抗酸菌症の診断を行い、結核の患者さんは適切な医療機関へすみやかにご紹介いたします。 非結核性抗酸菌症の患者さんは定期通院が必要になりますが、当院は大阪メトロ「谷町四丁目駅」から徒歩2分と通いやすいクリニックです。

結核・非結核性抗酸菌症|大阪市中央区で内科・呼吸器内科をお探しの方は【谷四かわい内科クリニック】まで

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